ORSAY

「白い霜」

65x93cm

1873年 油彩 カンヴァス 

ヤコブ・ピサロ

1830~1903

 この≪霜≫は、ピサロが第一回印象派展に出品した5点の作品のうちの一つである。大勢の人が見物に殺到したが、ほめてくれるのはごくわずかで、大半の人は自分たちの目にしたものを噺り、冷笑した。この絵は新聞雑誌でからかわれた多くの絵のうちの一点そある。
『シャリヴァリ』紙の記者ルイ・ルロワは友人をこの展覧会に連れていった。 それから、そおっと、何にも知らないふりをして、彼をピサロ氏の耕された畑の前に連れていった。このびっくりするような風景画を見て、善良なる彼は自分の眼鏡のレンズが汚れているのではないかと思った。彼は念入りにレンズを拭いてから、鼻に掛けなおした。
「一体全体これは何なんだ?」と彼は叫び声をあげた。
「これは……深く掘り起こされたうねに降りた霜だよ」
「うねだって?霜だって?汚いカンヴァスをパレットで等間隔にひっ掻いただけだろう。頭だかしっばだか、上だか下だか、前だか後ろだか、さっぱりわからない」
「たぶんね‥‥‥でも、ここには印象があるよ」
「そうだとしても、おかしな印象だ!」

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